ひだるい
2014-03-29


「方言マメ知識」という新聞の記事におやっと思う方言がありましたので紹介したいと思います。

 お腹が減った、を意味する「ひだるい」という方言が奈良、徳島、兵庫県北部で使われていると書かれていました。実は私、九州出身でこの「ひだるい」という言葉は佐賀や福岡でも使われているのを知っていました。
 てっきり九州の方言だと思っていたので意外に感じたのです。もっとも九州では語尾の「い」は「か」に変化し「ひだるか」になります。

 その記事には「ひだるい」の由来も書かれていて、元は「ひもじい」を意味する古語「ひだる」だそうです。現代語の「ひもじい」は「ひだるし」の女房詞(にょうぼうことば=宮中で女官が使っていた言葉)が形容詞化したもの、とのことです。

 方言というのは、東北弁、関西弁、九州弁というようにまとまった特定地域のみで使われていると思っていましたが、飛び地現象が見られる言葉もあるのですね。
 そういえば、小説「砂の器」の中で被害者が話していたズーズー弁が実は東北なまりではなく、島根の出雲地方の似たようななまりだったという伏線がありました。

方言とは言え奥が深いものです。
ばってんT村でした。

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