週刊新潮の五木寛之さんのエッセイにこんな内容のものがありました。
以下、要約
コロナのせいで催しがすべて中止になっていて2年近く飛行機に乗っていなかったが、久しぶりに高知まで飛んだ。
機中、これまでの飛行機旅のことが頭に浮かぶ。昔、パンアメリカン航空の国際線に初めて乗った時、ガラガラで客室乗務員の方が多いくらいだった。
スチュワーデス(当時はこう言った)は母親みたいな年配の人で、なにかと世話をやいてくれて大助かりだった。
途中、私の隣の席に腰をおろしていろいろ話しかけてきたりする。英語がわからない私はふんふんとうなずくのみ。
そのうち彼女はためいきをつきながら自分の首筋の当たりを手でもみ始めた。どうやらひどく肩が凝っているらしい。
そこで「エクスキューズミー」と言って肩を揉んであげたら「すばらしい。ユーはトレーナーか?」と聞いてきた。
しばらく揉んであげた後、彼女は席を立って同僚を3人連れてきた。この人はプロのマッサージ師とか言っているようだ。この三人の肩も揉んであげたら、後から山ほどのキャビアとシャンパンを出してくれた。
嘘みたいな話だが、当時は世界中おおらかだったのだ。
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